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グローバル生存戦略から、子どものネット防犯、“宇宙開発“発の暗黙知可視化まで。第2回「リーグアカデミー」の模様をレポート ― 2026年度 第2回リーグアカデミーレポート―

グローバル生存戦略から、子どものネット防犯、“宇宙開発“発の暗黙知可視化まで。

2026年8月21日、2026年度のICTスタートアップリーグにおいて、採択者の事業成長を強力に支援する実践的な学びの場である第2回目となる「リーグアカデミー」が開催された。本プログラムは、スタートアップの経営陣が直面する課題に対し、すぐに実務で使える実践的な知識を提供することを目的としている。今回は「世界のエコシステムに飛び込め!グローバルスタンダードの生存戦略」をテーマに、海外展開やエコシステム構築に精通した有識者らによるパネルディスカッションが行われた。

また、パネルディスカッションに続いて実施された「バリューアップセッション」では、子どもやシニアをインターネットの犯罪から守る見守りアプリを展開するAdora株式会社と、宇宙開発のシステムエンジニアリングを応用して業務の暗黙知を構造化するツールを開発するSyntopic株式会社の2社が登壇した。有識者との間で、事業モデルの根本を問う活発かつ厳格な議論が交わされた。

本稿では、グローバル展開のリアルな知見が共有されたリーグアカデミーの様子と、熱気を帯びたバリューアップセッションの詳細な模様をレポートする。

総務省 スタートアップ推進室 室長からの挨拶

総務省国際戦略局スタートアップ支援室室長の瀨田尚子氏 総務省国際戦略局スタートアップ支援室室長の瀨田尚子氏

プログラムの開始に先立ち、総務省スタートアップ推進室の瀬田室長より挨拶が行われた。

通信分野に長く携わり、NICT(情報通信研究機構)での研究支援や内閣府での科学技術イノベーション政策、観光庁など多岐にわたる分野を歩んできた経歴が紹介された。そのうえで、「新しいICT分野の裾野を広げる形でスタートアップを支援できることを大変楽しみにしている。今回の機会が皆様の成長と素晴らしいやりがいにつながることを祈念したい」と、採択された起業家たちに向けて強い期待とエールが送られた。

第1部:パネルディスカッション「世界のエコシステムに飛び込め!グローバルスタンダードの生存戦略」

藤本あゆみ氏(左:一般社団法人スタートアップエコシステム協会)、川島健氏(中:株式会社ゼロワンブースター)、小村隆祐氏(右:一般社団法人ベンチャー・カフェ東京) 藤本あゆみ氏(左:一般社団法人スタートアップエコシステム協会)、川島健氏(中:株式会社ゼロワンブースター)、小村隆祐氏(右:一般社団法人ベンチャー・カフェ東京)

【パネルディスカッション】世界で勝ち抜くための市場選定とエコシステム戦略

室長からの挨拶に続いて、第2回リーグアカデミーのパネルディスカッションがスタートした。登壇者として、一般社団法人スタートアップエコシステム協会の藤本あゆみ氏、海外の事業開発やベンチャーキャピタルに精通する株式会社ゼロワンブースターの川島健氏、そしてVenture Café Tokyoの立ち上げから関わる小村隆祐氏の3名が参加し、日本企業が世界で勝ち抜くための具体的なアプローチについて議論が交わされた。

グローバル展開の真の目的と「外貨獲得」の重要性

ディスカッションではまず、なぜスタートアップはグローバル化を目指すべきなのかという根本的な問いが投げかけられた。小村氏は、日本の人口減少と内需の縮小を指摘し、経済的な繁栄を持続するためには「外貨獲得」が不可欠であると強調した。国内の限られた市場だけでビジネスを完結させるのではなく、外需を取りに行くハングリー精神を持つべきだと語られた。

藤本氏もこれに同調し、「日本のマーケットがまだ十分に大きいという幻想がある」と警鐘を鳴らした。さらに、資産運用におけるリスク分散の観点から「一つのバスケットにすべての卵を入れるべきではない」という例えを用い、日本市場という単一のマーケットにのみ依存することの危険性を指摘した。言語や文化の壁があるとはいえ、アメリカのスタートアップは当たり前のように世界市場を前提に事業を構築しているように、日本のスタートアップも最初から多国間での展開を前提とした思考を持つべきだという意見が共有された。

展開先市場の選び方と、タイムマシン経営の逆転

海外展開のステップについて、藤本氏は「まず日本で成功してから海外へ行く」という従来型のスキームに対して明確に反対の意を示した。ユニコーン企業が生まれるスピードが極めて速くなっている現代において、日本で成功してから海外へといった悠長な手順を踏んでいては世界のスピードに間に合わないという。さらに藤本氏からは、アメリカは50の州ごとに異なる法律や文化を持つため「一つの国」として捉えるのは難しく、むしろEUのように単一市場として制度が共通化されており、一つの国に進出することで域内の他国へも展開しやすい市場を狙う戦略も有効であるとアドバイスされた。

川島氏からは、市場規模が小さな国であっても、そこでグローバル展開を成功させた「実績」や現地で構築した体制・経験といった「資産」そのものが、次のステップに大きく生きてくると語られた。また小村氏からは、韓国のスタートアップエコシステムは日本よりも数年先を進んでいるという見解が示され、逆に韓国や台湾の企業が日本市場の文化的翻訳性の高さを活かして進出してくる事例からも学べる点が多いと議論された。

ローカライズとコミュニティ形成の勘所

「共通化とローカライズのバランス」についても議論が行われた。川島氏は、SaaSのような業務フローに直結するアプリの場合は、国ごとの商習慣やプライシングモデルが大きく異なるため、徹底したローカライズが必要になると語った。一方で、ハードウェアやディープテック系の技術であれば、製品の機能自体を大きく変えることなく、BtoBのユースケースであればそのまま海外に持ち込めるケースが多いとの見解が示された。

小村氏からは、国境を越えたコミュニティ形成において、「特定の文化背景」に依存しすぎないことが重要だと指摘された。特定の文化に紐づきすぎると現地でのハレーションを生む原因となるため、心理的安全性など「一定のプロトコル」を共有することでコミュニティを構築するアプローチが推奨された。

グローバル体制の構築と資金調達のリアル

川島氏は、初期段階からグローバル展開を成功させるための体制づくりとして、創業メンバーの中に英語を流暢に話せる人材や海外でのビジネス経験を持つ人材がいるかどうかが大きく、実際に早いステージでグローバル化を立ち上げている企業はそうした人材を抱えているケースが多いと語った。そのうえで、現地のエコシステム自体がそうしたアプローチを受け入れる土壌があることにも触れ、LinkedInなどのビジネスSNSを活用して「同業ですでに現地で事業展開しているスタートアップの経営人材を自社チームに引き入れる(参画させる)」といった実践的な手法を紹介した。

また藤本氏からは、グローバルなベンチャーキャピタルからの資金調達についても釘が刺された。「ネットワーキングをすれば出資が決まる」「『日本のスタートアップであること』自体が評価される」という理由だけで投資を受けられるという幻想は捨てるべきであり、グローバルVCは世界中のトップスタートアップと比較して投資判断を行っているため、世界基準での競争力とストーリーを構築しなければならないと厳しく指摘があった。

第1部 パネルディスカッションまとめ

第1部のリーグアカデミーでは、日本のスタートアップが人口減少と内需縮小を乗り越えて持続的に成長するための「外貨獲得」と「グローバル思考」の重要性が明確に提示された。従来のような「まず国内で成功してから海外へ」という段階的アプローチではなく、最初から世界のスピード感に合わせて世界市場を見据える必要性が強調された。

また、展開先市場の特性に応じた柔軟な戦略や、特定の文化背景に依存しない一定のプロトコルの構築、そして現地で戦えるチーム体制の整備など、世界の強力なエコシステムに参入するための実践的な要点が凝縮されたセッションとなった。

第2部:バリューアップセッション

第1部のリーグアカデミーに続き、第2部では「バリューアップセッション」が行われた。本セッションには、社会課題の解決と業務効率化という各々のテーマに対し、独自のアプローチで挑む採択者2者が登壇した。

子どもやシニアをネット犯罪から守る見守りアプリ:Adora株式会社

Adora株式会社 代表取締役社長 冨田直人氏 Adora株式会社 代表取締役社長 冨田直人氏

リーグアカデミーの熱気も冷めやらぬまま、第2部としてバリューアップセッションが開催された。最初に登壇したのは、子どもたちやシニア層をインターネット上の犯罪から守るサービスを展開するAdora株式会社の冨田直人氏である。

社会課題を解決する見守りアプリの現状

冨田氏が大学院在学中に愛知県警察から「子どもたちを犯罪から守れないか」と相談を受けたことが、本事業の原点である。現在、子どもたちが利用するチャットアプリやSNSにおいて、いじめや犯罪被害が深刻な社会問題となっている。しかし、子どもたちは親に心配をかけまいと相談できず、問題が発覚した時には手遅れになっているケースが多いという。

同社が提供するアプリは、スマートフォンの使いすぎを制限するだけでなく、危険な言葉や画像などのやり取りを検知し、親にアラートを通知する機能を備えている。リリースからわずか数年で、日本国内を中心に約30万人が利用する規模にまで成長しているという。現在、韓国や台湾、インドネシアへのリリースを皮切りに、タイ、ベトナム、マレーシアへの展開も進めている。

さらに、昨今急増しているシニア層を狙ったSNSを通じた投資詐欺(被害額は1日あたり約10億円規模)に対しても、同社の特許出願中の技術を用いて合法的に通信を分析し、詐欺被害を未然に防ぐ仕組みの開発を進めていることが発表された。

事業拡大に向けた課題と相談事項

冨田氏からは、今後の事業拡大に向けて大きく2つの相談事項が提示された。 1点目は、ソーシャルグッドな取り組みをどのようにPRし、メディアに取り上げてもらいながら公共政策的な動きへと繋げていけばよいかという課題である。同社はエンジニア中心の組織であり、広報やPRのノウハウが不足している現状が語られた。 2点目は、グローバル展開の進め方についてである。世界市場へ出ていくにあたり、優先すべき市場の選定や、現地のパートナーとどのように連携していくべきかについてアドバイスが求められた。

有識者からのフィードバック:強みの先鋭化とアウトカムのストーリー化

中川栄治氏(左:選考評価委員)、佐々⽊喜徳氏(中:運営会合)、鈴木利洋氏(右:選考評価委員) 中川栄治氏(左:選考評価委員)、佐々⽊喜徳氏(中:運営会合)、鈴木利洋氏(右:選考評価委員)

有識者たちからは多角的なフィードバックが寄せられた。

まず、事業の焦点が少し分散しているのではないかという懸念が示された。子ども向けの見守りからシニア向けの詐欺防止、さらには自治体向けなど、多くの領域に手を広げすぎると「何でもやります会社」に見えてしまい、本来の強みが伝わりにくくなると指摘された。自社が一番得意とする技術やターゲットを絞り込み、そこを徹底的に尖らせて「この領域なら圧倒的ナンバーワンである」というストーリーを構築すべきだとアドバイスされた。

PRの課題については、エンジニアだけで解決しようとせず、PRの専門家を業務委託などの形でチームに招き入れることが必須であると語られた。単に「社会に良いことをしている」というだけではメディアは取り上げないため、ニュースバリューのある企画を専門家とともに作り上げ、メディアリレーションを構築していく重要性が説かれた。

また、単なるダウンロード数や機能の紹介にとどまらず、アプリを導入したことで「実際にいじめが減少した」「深刻な被害を未然に防げた」といった『アウトカム(結果)』をストーリーとして多角的に発信し、多くの人から共感され愛されるブランドを作ることが事業成長の鍵になるとの意見も出された。

公共セクターへのアプローチとしては、教育現場へ普及させるために教育委員会からアプローチする手法が提案された。ただし、教育現場の予算は限られているため、アプリ自体の導入で儲けるのではなく、導入によって得られた接点やデータを活用して別のビジネスで収益化する仕組みを検討すべきだと具体的なマネタイズの視点が提示された。さらに、学校だけでなく、塾や予備校の経営者も講師と生徒間のSNSトラブルに悩んでいるため、そうした民間教育機関へのアプローチも有効であるとのアイデアも共有された。

グローバル展開については、文化や風習、そして社会課題(自殺やいじめの深刻度など)が日本と近い韓国や台湾から始めるのが合理的であると助言された。各国の自治体や政府機関が提供しているスタートアップ誘致の支援制度を調べ、活用していくアプローチも推奨された。

宇宙開発の知見で業務の暗黙知を構造化する:SynTopic株式会社

SynTopic株式会社 代表取締役 瀬戸翔一氏 SynTopic株式会社 代表取締役 瀬戸翔一氏

続いて、東京大学の航空宇宙領域で衛星開発を行ってきた研究室から2年以上の研究開発を経て2025年に設立したSynTopic株式会社の瀬戸翔一氏が登壇した。同社には、事業の立ち上げから撤退、全社リソースの集中など数々の経営判断を経験してきた専門家がキャディとして支援に入っている。

複雑なプロジェクトの「生きた地図」を作るCompany Brain

瀬戸氏は、衛星開発という極めて複雑で関係者が多いプロジェクトにおいて、常に「誰が最新のボールを持っているのか分からない」といった認識のズレが発生していたという原体験を語った。時間が経ち、人が増え、情報が蓄積されるほど、この認識のズレは大きくなり、最悪の場合はプロジェクトの進行を妨げる致命的なエラーを引き起こす。

この課題を解決するため、同社はすべての組織に「生きた地図」を届けるシステムを開発している。最大の特徴は、独自の「トピック」と呼ばれるブロック(レゴのようなパーツ)を用いる点である。決定事項だけでなく、「なぜその仕様になったのか」という背景や文脈、議論の変遷を一つの情報単位として構造化し、保存・共有することができる。

現場で使われているチャットツールやドキュメントツールの裏側でこの仕組みを稼働させるため、新たなツールを導入する現場の負担がほぼゼロに近いという強みを持つ。また、情報がマークダウンのような単なる文字テキストではなく、構造化されたデータとして保持されるため、将来的にAIエージェントに業務を引き継がせる際にも情報が散逸せず、極めて相性が良いと説明された。

現在、このシステムは宇宙系のスタートアップや物流会社などで導入されており、部署を横断するような複雑なプロジェクト管理や、過去の教訓を未来のアラートに直結させる仕組みとして高く評価されているという。

事業拡大に向けたドメイン、デリバリー、コンテンツの相談

瀬戸氏からは、今後の事業拡大に向けて3つの相談事項が提示された。

1点目は「ドメイン(市場の優先順位)」である。このツールは業界を問わず適用可能であるため、どの業界から優先して攻めるべきか悩んでいるという。 2点目は「デリバリー」である。自社で直販するだけでなく、コンサルタントの道具として使ってもらったり、既存ツールの裏側で動くアップセル商材として代理店と組んだりする展開を模索していると語られた。 3点目は「コンテンツ」である。専門的なビジネス書やノウハウ本の内容を、自社の「トピック(レゴブロック)」の形式に変換し、ユーザーがすぐに自社のシステム上で実践できるような形での提携を出版社等と行えないかというアイデアが示された。

有識者からのフィードバック:強みである「宇宙」での1点突破と権利問題

垣貫真和氏(左:運営会合)、小林寛幸氏(中:選考評価委員)、名倉勝氏(右:運営会合) 垣貫真和氏(左:運営会合)、小林寛幸氏(中:選考評価委員)、名倉勝氏(右:運営会合)

有識者からは極めて実践的かつ専門的なフィードバックが行われた。

まず、出版社のコンテンツをシステムに組み込むというアイデアに対しては、著作権法上の高いハードルが指摘された。書籍の内容をシステム上で利用するためには公衆送信権などのライセンス許諾が必要になるうえ、昨今では「そのデータをAIに学習させてよいか」という新たな権利問題も論争の的となっている。出版社ごとに権利の持ち方や考え方が異なるため、ビジネスとして成立させるには慎重な契約交渉が不可欠であると忠告された。

次に、「どの業界から攻めるべきか」というドメインの相談に対しては、非常に明確な方針が示された。「どこでも使えるツール」として汎用性をアピールすると、世の中に無数に存在するAIツールやナレッジ管理ツールの中に埋もれてしまい、大手企業との競合に巻き込まれるリスクが高いと警告された。だからこそ、同社のバックグラウンドであり、圧倒的な複雑さと専門知識が求められる「宇宙開発領域」にターゲットを絞り、そこで圧倒的なナンバーワンの地位を確立すべきだと強いアドバイスが送られた。宇宙領域という極めて難易度の高いプロジェクトで成功事例を作れば、それが強力な武器となり、他の業界へ展開する際の圧倒的な信頼性に繋がるとの見解である。

また、有識者への相談をより有意義なものにするための指摘もなされた。MVP(Minimum Viable Product)が現在どのような状態にあり、何社にアプローチしてどのような反応を得ているのか、実際にお金を払っている顧客はいるのかといった、現在の進捗度合いや具体的な数値を最初に共有することで、より精度の高いアドバイスが可能になると語られた。

技術の応用については、既存のチャットツールの裏側で動くという「導入負荷の低さ」を最大の武器とし、過去の失敗や教訓のデータを現在進行形のプロジェクトに突き合わせて見落としを防ぐような、継続的な支援アプローチとしてプロダクトを研ぎ澄ませていくことが推奨された。

総括:テクノロジーで世界を変え、ビジネスとして稼ぐ覚悟を

福田正氏(左:ICTスタートアップリーグ運営会合長)、瀨田尚子氏(右:総務省) 福田正氏(左:ICTスタートアップリーグ運営会合長)、瀨田尚子氏(右:総務省)

セッションの締めくくりとして、総括が行われた。総括では、かつての日本企業が海外のビジネスモデルを日本に持ち込んで内需を拡大させていた時代は終わり、これからは日本から世界へ打って出る時代になったというパラダイムシフトが改めて強調された。

そして、ICTスタートアップリーグにおける補助金の性質について、極めて本質的なメッセージが送られた。この補助金は、単なるマーケティング費用の補填や「儲からないから助けてほしい」という企業を延命させるためのものではないという点である。革新的なICT技術の研究開発を支援するための資金であり、だからこそスタートアップは「誰がこの価値にお金を払うのか」というマネタイズの仕組みを血の滲むような努力で構築しなければならないと力説された。

例えば、子どもの見守りアプリであれば、子ども側は無料で利用させつつ、シニア層の詐欺防止といった別領域で国や自治体から予算を獲得するなど、明確な収益の出所を設計することが求められた。技術の公益性だけを大義名分にするのではなく、テクノロジーの力で誰もやっていないことを実現し、ビジネスとしてしっかりと稼ぎ、経済を回していく覚悟が必要であると語られた。

さらに、ここに集まっている有識者や支援者のネットワークを「遠慮せずに使い倒してほしい」という熱いエールも送られた。プログラムの期間中だけでなく、卒業後もこのエコシステムを活用してビジネスをスケールさせていくことが、日本のイノベーションを加速させると締めくくられた。

総務省からは、本セッションのような熱量の高い支援環境が素晴らしいとの感想が述べられた。そして、この事業が財務省や他省庁に対しても「社会をどう変えたか」という明確なアウトカムを示し、新たな政策の先行モデルとなるよう、次々と成功事例を生み出していくことへの強い期待が語られた。

グローバルな視点を持ち社会課題に挑む見守りアプリと、宇宙開発の複雑な知見を業務効率化へと応用するCompany Brain。有識者からの厳しくも実践的なフィードバックを受け、両社が今後どのように事業の解像度を上げ、スケールさせていくのか、引き続きその動向を注視していきたい。

■ICTスタートアップリーグ
総務省による「スタートアップ創出型萌芽的研究開発支援事業」を契機に2023年度からスタートした支援プログラムです。
ICTスタートアップリーグは4つの柱でスタートアップの支援を行います。
①研究開発費 / 伴走支援
最大2,000万円の研究開発費を補助金という形で提供されます。また、伴走支援ではリーグメンバーの選考に携わった選考評価委員は、選考後も寄り添い、成長を促進していく。選考評価委員が“絶対に採択したい”と評価した企業については、事業計画に対するアドバイスや成長機会の提供などを評価委員自身が継続的に支援する、まさに“推し活”的な支援体制が構築されています。
②発掘・育成
リーグメンバーの事業成長を促す学びや出会いの場を提供していきます。
また、これから起業を目指す人の発掘も展開し、裾野の拡大を目指します。
③競争&共創
スポーツリーグのようなポジティブな競争の場となっており、スタートアップはともに学び、切磋琢磨しあうなかで、本当に必要とする分の資金(最大2,000万円)を勝ち取っていく仕組みになっています。また選考評価委員によるセッションなど様々な機会を通じてリーグメンバー同士がコラボレーションして事業を拡大していく共創の場も提供しています。
④発信
リーグメンバーの取り組みをメディアと連携して発信します!事業を多くの人に知ってもらうことで、新たなマッチングとチャンスの場が広がることを目指します。

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