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SDV時代の車載アプリ目指す「Bashow」、首都圏で広域運用開始 ― 移動体験の付加価値向上へ、スマホアプリでサービスイン ―

大手自動車関連企業やVCからの出資を受けて事業開発を進める株式会社Bashow(本社:東京都中央区、代表取締役:程塚正史氏)は10月31日、地域トピック案内アプリ「Bashow」のサービス運用を2025年11月1日から首都圏中心部で開始すると発表した。

本アプリは、クルマなどで移動中の人に対し、その場所周辺のトピックを数分に一度、短い音声で案内するスマホアプリ(iOS/Android対応)。将来的には、SDV(Software Defined Vehicle)化が進む自動車領域での車載アプリ化を目指すとしている。

■車載アプリ市場の基盤システム構築を目指す

地域トピック案内アプリ Bashow

自動車業界ではSDV化が進み、ソフトウェアによる付加価値向上のため車載アプリ市場の拡大が見込まれている。Bashow社は、インフォテインメント領域の車載アプリの先駆けとして、移動中ならではの体験をもたらすサービスを展開し、将来的な市場の基盤システム構築を目指すという。

今回の広域運用は、2024年度にさいたま市や横浜市など3地域で実施した実証運用の成果を踏まえ、機能やUIを大幅に刷新したもの。運用地域は首都圏中心部(概ね国道16号の内側および湘南エリア)となる。

■半自動生成する膨大なトピックが強み

アプリは起動してスタートボタンを押すだけで、移動中に「そこの○○というお店では○○が人気」といったトピックが15秒程度の音声で案内される。

同社によれば、類似の米国サービスが情報をプリセットするのに対し、「Bashow」は一般公開情報から半自動的に膨大なトピックを創出する点が強み。コンテンツ量は競合と2桁違うと捉えており、日常的な移動でも繰り返し楽しめるとしている。

Bashow アプリ画面イメージ

■今後の展開

今後は、飲食店などの広告搭載による収益化や、創出したトピックデータをモビリティサービス会社など他社へ提供(名古屋鉄道での実績あり)を進める。

さらに、利用者の属性やリアル環境に基づきトピックを出し分ける独自のAI「タイミング判断機能」を搭載し、車載アプリ市場の基盤システムとなることを目指すとしている。

■ICTスタートアップリーグ
総務省による「スタートアップ創出型萌芽的研究開発支援事業」を契機に2023年度からスタートした支援プログラムです。
ICTスタートアップリーグは4つの柱でスタートアップの支援を行います。
①研究開発費 / 伴走支援
最大2,000万円の研究開発費を補助金という形で提供されます。また、伴走支援ではリーグメンバーの選考に携わった選考評価委員は、選考後も寄り添い、成長を促進していく。選考評価委員が“絶対に採択したい”と評価した企業については、事業計画に対するアドバイスや成長機会の提供などを評価委員自身が継続的に支援する、まさに“推し活”的な支援体制が構築されています。
②発掘・育成
リーグメンバーの事業成長を促す学びや出会いの場を提供していきます。
また、これから起業を目指す人の発掘も展開し、裾野の拡大を目指します。
③競争&共創
スポーツリーグのようなポジティブな競争の場となっており、スタートアップはともに学び、切磋琢磨しあうなかで、本当に必要とする分の資金(最大2,000万円)を勝ち取っていく仕組みになっています。また選考評価委員によるセッションなど様々な機会を通じてリーグメンバー同士がコラボレーションして事業を拡大していく共創の場も提供しています。
④発信
リーグメンバーの取り組みをメディアと連携して発信します!事業を多くの人に知ってもらうことで、新たなマッチングとチャンスの場が広がることを目指します。

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