コラム
COLUMN

フィッシュパス×福井大学、AIとローカル5Gで「河川の未来」を守る実証実験を実施へ ― 河川DXで担い手不足解消へ、可搬型ローカル5G「HYPERNOVA」を活用 ―

フィッシュパスと福井大学による人物検知システム実証実験

遊漁券のオンライン販売システムを運営する株式会社フィッシュパス(本社:福井県坂井市、代表取締役:西村 成弘氏)は12月12日、福井大学(学長:内木 宏延氏)と共同開発した、AIとローカル5Gを用いた「人物検知システム」の実証実験を12月15日(月)に実施すると発表した。

本実験は、日野川漁業協同組合の協力のもと福井県越前市の日野川河川敷で行われ、持続可能な河川環境保全のための基盤システム構築を目指す。

■可搬型ローカル5Gで通信インフラの課題を解決

可搬型ローカル5G HYPERNOVA

河川管理においては、組合員の減少や高齢化による運営体制の脆弱化が課題となっている。

今回のシステムでは、NECネッツエスアイと東京大学が開発した可搬型ローカル5Gシステム「HYPERNOVA」を採用。電源を入れるだけで「高速大容量」「超低遅延」な通信環境を構築でき、通信インフラの整備が難しい河川敷でも高精細な映像伝送が可能となる。

■AIによる自動検知で監視業務を省力化

AIによる人物検知の事前実験結果

受信した映像は、AIモデル(YOLOv8n)を用いて解析され、人物を自動検知する。検知結果と画像のみを記録することでプライバシーに配慮しつつ、不法投棄防止や安全管理といった監視業務の自動化・省力化を実現する。

フィッシュパスと福井大学は今後、本システムを発展させ、総務省FORWARDの委託研究にて開発する「多段連合学習を用いた河川環境保全プラットフォーム」の構築を進め、豊かな河川を未来へ継承するデジタルインフラの確立を目指すとしている。

■ICTスタートアップリーグ
総務省による「スタートアップ創出型萌芽的研究開発支援事業」を契機に2023年度からスタートした支援プログラムです。
ICTスタートアップリーグは4つの柱でスタートアップの支援を行います。
①研究開発費 / 伴走支援
最大2,000万円の研究開発費を補助金という形で提供されます。また、伴走支援ではリーグメンバーの選考に携わった選考評価委員は、選考後も寄り添い、成長を促進していく。選考評価委員が“絶対に採択したい”と評価した企業については、事業計画に対するアドバイスや成長機会の提供などを評価委員自身が継続的に支援する、まさに“推し活”的な支援体制が構築されています。
②発掘・育成
リーグメンバーの事業成長を促す学びや出会いの場を提供していきます。
また、これから起業を目指す人の発掘も展開し、裾野の拡大を目指します。
③競争&共創
スポーツリーグのようなポジティブな競争の場となっており、スタートアップはともに学び、切磋琢磨しあうなかで、本当に必要とする分の資金(最大2,000万円)を勝ち取っていく仕組みになっています。また選考評価委員によるセッションなど様々な機会を通じてリーグメンバー同士がコラボレーションして事業を拡大していく共創の場も提供しています。
④発信
リーグメンバーの取り組みをメディアと連携して発信します!事業を多くの人に知ってもらうことで、新たなマッチングとチャンスの場が広がることを目指します。

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