(岡山県・岡山市)
水力発電を活用しセンシング・通信からドローン等の充電ポート用分散電源としてスマートシティや農業・漁業DXのなどを支える環境自律型システム市場を開くことに取り組んでいます。
コア技術となるのが社名にもなっているハイドロヴィーナス(Hydro-VENUS: Hydrokinetic Vortex Energy Utilization System)で、弱い流れからも流体励起振動で魚が泳ぐような動きで発電します。工事不要で設置でき漂流物の絡まりに強い特徴があります。
ハイドロヴィーナスは身の回りの河川や農業用水路、海を流れる潮流や海流などの水の流れで振り子を振動させ発電する世界初の方式です。低コストで安定したエネルギーを作り出せるのが特徴です。従来のプロペラ式潮流発電に比べ、落差への設置に制限されず、流れがあればどこでもエネルギーを生み出すことができます。従来の水車の課題であった漂流物の絡まりも起こりません。山奥の河川や地下水路、降雪地帯など従来の太陽光発電が適用しにくい場所でも駆動でき、これまで不可能であった場所でのデータ取得や通信に貢献します。
代表者 |
上田 剛慈 岡山大学工学部化学系卒業および工学研究科修了。半導体洗浄装置メーカーに4年勤務した後、東京大学研究員として量子半導体物理分野で研究開発を行い、波長10-50μm領域の単一光子検出に成功し、博士(学術)を取得。 大手半導体検査装置メーカーの新商品の国際マーケティングに従事したのちに独立し、株式会社エナジーフロントを設立。代表取締役に就任し現在に至る。2021年より株式会社ハイドロヴィーナス(https://hydrovenus.co.jp/)の代表取締役を兼務。 |
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主な実績 | 2025年7月 ICTスタートアップリーグ参加 2023年10月、「J-Startup WEST」選定 |
子供の頃の夢 | 小学校の卒業文集には機械を作ると書いた。技術を通した社会貢献のつもりだったと思う。 |
影響を受けたヒト、モノ、コト | ヒト「岡大でお世話になった田里伊佐雄先生、東大でお世話になった小宮山進先生」 モノ「iPhone」 コト「コロナ禍」 |
起業したきっかけ、成し遂げたい目標、創りたい世界 | 「技術力で社会課題を解決したい」という思いと、「ビジョンを形にする最大限の自由をもつ」という二つの観点で起業への関心はありました。しかしすぐに起業するアイデアも自信もなく大学卒業後は大企業ではなくベンチャーに就職し色々な経験を積極的に獲得する道を選び、さらに大学で研究員として学位を取るまで学びました。 色々な課題がある中でエネルギー問題こそが自分が取り組むべきものだと思うようになりました。物理の目線ではエネルギーは自然界の通貨のようなものですが、社会におけるエネルギーは環境問題と直結し、また、IoTやAIやロボットやドローンなど新技術の社会実装の要でもあります。 311の震災後の原発事故でエネルギーの重要性への思いを強くし、自分の中でも準備ができた感覚があり起業しました。エネルギーを中心テーマにしつつ社会課題に対して産学連携で共同事業を起こす動きを始めました。その活動の中で岡山大学の比江島教授と「ハイドロヴィーナス」に出会い一緒に起業しました。 ハイドロヴィーナスはmW規模のセンサ電源、W規模の通信電源、kW規模のドローン充電ポートやポンプなどの動力電源、MW規模の基幹電源などそれぞれの規模での展開が可能です。私たちはいつでも水流の近くに住んでいますがエネルギーとしてはほとんど使えていません。生活に密着した地産地消型の身近なエネルギーとして流水発電を実現すること、河川・用水網の把握から氾濫や旱魃など治水に役立てることにも取り組み、新時代のインフラとなるように育てて行きたいです。 |
会社名 | 株式会社ハイドロヴィーナス |
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代表者名 | 上田 剛慈 |
住所 | 岡山県岡山市北区津島中3-1-1 岡山大学共創イノベーションラボKIBINOVE |
公式サイト、SNS |
公式サイト |
設立日 | 2015年1月26日 |
受賞歴 |
2025年2月、「未来X(mirai cross)DEMO DAY 2025」において、部門別最優秀賞の未来X賞、NOK Dream Journey賞、不動テトラ賞、GAPグラント賞の4賞を受賞 2024年9月、「U-START UP KANSAI 2024」にて、NEDO賞を受賞 2024年3月、「EY Accelerator」にて、Innovation賞を受賞 |
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