2025年12月17日、第9回『スタートアップリーグアカデミー』が開催されました。
今回は、冒頭にICTスタートアップリーグ運営会合長の福田氏より挨拶が行われました。福田氏は、1月から3月までの期間を「次なる飛躍のための重要な準備期間」と位置づけ、この場を活用してバリューアップを図ってほしいと参加者を鼓舞しました。
トークセッションでは、運営会合メンバーであり、一般社団法人スタートアップエコシステム協会代表理事の藤本あゆみ氏が登壇。「スタートアップ」と「エコシステム」の定義や世界の潮流について語りました。藤本氏はまず、ポール・グレアムやOECDの定義を引用し、スタートアップの本質は「急成長」にあると強調しました。テクノロジーの有無や創業年数ではなく、市場における成長スピードこそが重要であり、世界では「大きい魚が小さい魚を食べる」時代から、「速い魚が遅い魚を食べる」時代へ変化していると指摘しました。
また、エコシステム(生態系)においては、スタートアップは支援されるだけの中心的存在ではなく、相互作用する構成要素の一つであるという視点を提示しました。自らがエコシステムにどう貢献し、循環を作っていくかが問われているとし、最初からグローバル市場を見据え、各国の産業クラスターやハブを活用することの重要性を語りました。
この日最初のバリューアップセッションには、アパレルEC向けに、リアルなサイズ感を反映した着用画像を自動生成するサービス「Figure」を展開する株式会社メタクロシス代表取締役の新井氏が登壇しました。
モデル撮影のコストと時間を大幅に削減し、ECでの購入率向上を目指す同社に対し、有識者からはGoogle等のビッグテックや他社が同様の技術を出してきた際の差別化や、スピード感を持った展開の重要性が議論されました。
また、利益率の低い国内アパレル業界だけでなく、多様性がより重視される海外市場への展開や、家具・インテリアなど他業界への技術転用の可能性についてもアドバイスが送られました。
2社目のバリューアップセッションには、カップルや夫婦の会話を促進し、関係性を良好に保つためのアプリを開発する株式会社すきだよ代表取締役のあつた氏が登壇しました。
関係が悪化する前の「予防医療的」アプローチを掲げ、グローバル展開に挑戦する同社に対し、有識者からは男性側の利用ハードルを下げるために、妊娠・出産・育児といったライフイベントをきっかけにするアプローチが提案されました。
また、グローバル戦略においては「1つのプロダクトで全世界」を狙うのではなく、文化差に合わせてプロダクトを分ける、あるいは現地の類似アプリを買収して展開するなど、柔軟な戦略が必要であるとの意見が出されました。
本日3社目のバリューアップセッションには、髪のキューティクル画像をAI解析し、ダメージ度合いを定量評価して最適なヘアケアを提案するサービスを展開する株式会社KNiTの西本氏が登壇しました。
有識者との議論の中では、サロンでの「その場解析」に固執せず、郵送検査モデルにすることでより高付加価値なレポートを提供する方向性が示されました。
また、単なる「キューティクル診断」にとどまらず、健康状態のチェックや、よりニーズの強い「肌診断」への技術応用など、マネタイズしやすいポイントへのピボットや、設置場所をサロン以外に広げるアイデアなど、多角的な視点でフィードバックが行われました。
最後に事務局より、3月7日(土)に開催予定の「UPDATE EARTH シンポジウム-Spring-」について案内がありました。
本プログラムの成果発表とバリューアップセッションの拡大版となる『バリューアップピッチ(仮)』に加え、様々なトップランナーを招いての パネルディスカッションや、ICTスタートアップリーグの前身である異能vationジェネレーションアワードの表彰式も予定されています。
白熱したセッションのさらに詳しい内容は、後日公開予定の詳細レポートでお伝えします。
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■ICTスタートアップリーグ
総務省による「スタートアップ創出型萌芽的研究開発支援事業」を契機に2023年度からスタートした支援プログラムです。
ICTスタートアップリーグは4つの柱でスタートアップの支援を行います。
①研究開発費 / 伴走支援
最大2,000万円の研究開発費を補助金という形で提供されます。また、伴走支援ではリーグメンバーの選考に携わった選考評価委員は、選考後も寄り添い、成長を促進していく。選考評価委員が“絶対に採択したい”と評価した企業については、事業計画に対するアドバイスや成長機会の提供などを評価委員自身が継続的に支援する、まさに“推し活”的な支援体制が構築されています。
②発掘・育成
リーグメンバーの事業成長を促す学びや出会いの場を提供していきます。
また、これから起業を目指す人の発掘も展開し、裾野の拡大を目指します。
③競争&共創
スポーツリーグのようなポジティブな競争の場となっており、スタートアップはともに学び、切磋琢磨しあうなかで、本当に必要とする分の資金(最大2,000万円)を勝ち取っていく仕組みになっています。また選考評価委員によるセッションなど様々な機会を通じてリーグメンバー同士がコラボレーションして事業を拡大していく共創の場も提供しています。
④発信
リーグメンバーの取り組みをメディアと連携して発信します!事業を多くの人に知ってもらうことで、新たなマッチングとチャンスの場が広がることを目指します。
■関連するWEBサイト
ICTスタートアップリーグ
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一般社団法人スタートアップエコシステム協会(公式サイト)
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株式会社メタクロシス(公式サイト)
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株式会社メタクロシス(LEAGUE MEMBER)
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株式会社すきだよ(公式サイト)
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株式会社KNiT(公式サイト)
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株式会社KNiT(LEAGUE MEMBER)