リーグレポート
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スタートアップが大企業と連携する際の重要な視点とは?

スタートアップが大企業と連携する際の重要な視点とは? ― 第3回 スタートアップリーグアカデミー ダイジェストレポート―

2025年10月8日、第3回『スタートアップリーグアカデミー』が開催されました。

今回は、選考評価委員も務める株式会社eiiconの下薗氏による特別セッションが行われました。バリューアップセッションには採択企業2社が登壇し、事業をさらに推進してくため、活発な議論が交わされました。

■特別セッション:『スタートアップとして狙う巨人の肩の乗り方』

セッション:『スタートアップとして狙う巨人の肩の乗り方』

下薗氏(写真右)は、『スタートアップとして狙う巨人の肩の乗り方』をテーマに、スタートアップが大企業と連携する際の重要な視点について解説しました。

特に、大企業の担当者が社内でどのような力学の中にいるかを想像し、相手にメリットを提示しながら「勝たせる」議論を展開することの重要性を強調しました。

また、セッションの前後には、運営会合メンバーであり、株式会社eiicon 代表取締役社長の中村氏(写真左)も登壇。オープンイノベーションを成功させるためには、その目的を明確にし、セールスとは異なる戦略で臨む必要があると補足しました。自治体などが提供するシード期のスタートアップ向けプログラムを有効活用することも一つの手であると語り、参加したスタートアップにとって非常に有意義な時間となりました。

■AironWorks株式会社によるバリューアップセッション

AironWorks株式会社によるバリューアップセッション

AironWorks株式会社が抱える課題として、製品の認知度向上と販売パートナーとの連携強化が挙げられました。

これに対し、有識者からは、単なる機能説明に留まらず、導入企業が「自社のセキュリティレベルが向上した」と自慢できるようなブランディングを構築することや、インフルエンサーとなるような強力なパートナーを見つけることの有効性について、熱い議論が展開されました。

■株式会社Bashowによるバリューアップセッション

株式会社Bashowによるバリューアップセッション

株式会社Bashowは、自動車メーカーとの連携を視野に入れつつも、そのアプローチの難しさに直面していました。

有識者からは、難易度の高い自動車メーカーという「巨人」の肩に乗ることよりも、まずはスマートフォンアプリとして移動中の多様なニーズに応えるコンテンツを充実させ、ユーザーにとって「なくてはならないアプリ」としての地位を確立してはどうか、といった事業をさらに成長させていくための様々な提言が行われました。

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■ICTスタートアップリーグ
総務省による「スタートアップ創出型萌芽的研究開発支援事業」を契機に2023年度からスタートした支援プログラムです。
ICTスタートアップリーグは4つの柱でスタートアップの支援を行います。
①研究開発費 / 伴走支援
最大2,000万円の研究開発費を補助金という形で提供されます。また、伴走支援ではリーグメンバーの選考に携わった選考評価委員は、選考後も寄り添い、成長を促進していく。選考評価委員が“絶対に採択したい”と評価した企業については、事業計画に対するアドバイスや成長機会の提供などを評価委員自身が継続的に支援する、まさに“推し活”的な支援体制が構築されています。
②発掘・育成
リーグメンバーの事業成長を促す学びや出会いの場を提供していきます。
また、これから起業を目指す人の発掘も展開し、裾野の拡大を目指します。
③競争&共創
スポーツリーグのようなポジティブな競争の場となっており、スタートアップはともに学び、切磋琢磨しあうなかで、本当に必要とする分の資金(最大2,000万円)を勝ち取っていく仕組みになっています。また選考評価委員によるセッションなど様々な機会を通じてリーグメンバー同士がコラボレーションして事業を拡大していく共創の場も提供しています。
④発信
リーグメンバーの取り組みをメディアと連携して発信します!事業を多くの人に知ってもらうことで、新たなマッチングとチャンスの場が広がることを目指します。