STARTUP LEAGUE

イリスコミュニケーション株式会社 2023

(東京都・千代田区)

イリスコミュニケーション株式会社は、脳、生物の自律分散的な適応性に基づいた研究により、社会、技術、仕事、人生作りに貢献する研究開発型ベンチャー企業です。長年の脳や生物の適応メカニズム研究から得られた知見に基づき、認識技術、自律分散制御を中心に、研究、製品開発を実施しています。
その成果の一つとして、世界初の明るさの感受性を含む色覚特性を簡単かつ定量的に測定できるシステムを開発し、すべての人が心地よい明るさで色彩豊かな世界が見えるレンズである「IRISHUE」レンズをオーダーメイドで提供しています。

Technology & Service技術・サービスに関する解説

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視力・色彩・明るさの3要素を1つのレンズで補助できる「IRISHUE」を、世界中に広めていくために必要なものとは

<スタートアップ解説員の「ココに注目!」>

・東北大学の名誉教授として、脳科学・生体科学・情報処理・制御の知見を統合した独自の研究を続けている矢野雅文氏のもと、2014年に設立された研究開発型ベンチャーです。
・同社は世界で初めて人それぞれの明るさ感度を測定できるシステムを開発し、その人に合わせた視力・色彩・明るさの3要素すべてを補助する機能を1つのレンズに集約することに成功。現在はアーレン症候群(光過敏症)や色覚多様性(色弱)に悩む人々に対し、オーダーメイドのレンズ「IRISHUE」を提供しています。
・2022年10月には、「IRISHUE」を作るための測定とメガネの販売を行う店舗を東京・神田にオープン。今回のICTスタートアップリーグを契機にMMI(マン・マシン・インタフェース)の開発や、VRゴーグルとクラウドを活用した遠隔測定システムの構築を目指すなど、今後の事業成長に期待が持てるスタートアップです!

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Innovationイリスコミュニケーション株式会社が目指すイノベーション

視覚弱者のためのMMI(マン・マシン・インタフェース)及び遠隔測定システムの開発

高度情報社会は、誰もが高度に発達したICTの恩恵を受けられることで成立する。その社会はICT弱者(デジタルデバイド)を生じさせない社会であり、誰もが気軽に気持ち良く情報システムにアクセスできる社会でなくてはならない。しかし、残念ながら世界中には視覚弱者と言われる光過敏症や色弱に悩む数億人を始めとして、情報システムにアクセスすることに視覚的ストレスを覚える人が無数に存在する。このストレスから解放されるには、多様な個人の視覚特性に合わせたMMI(マン・マシン・インタフェース)を有する、人に優しい情報システムが求められる。
世界の視覚弱者を救うためには、多様な個人の視覚特性を、いつでもどこからでも測定可能にする遠隔測定システムを確立し、その特性に応じた最適なMMIを作成することが必要である。この遠隔測定システムは、クラウド、VRゴーグル等を含めた先進ICTを開発・活用することで初めて実現可能になる。

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Representative 代表者紹介

代表者 画像 矢野 雅文
1946年福岡県生まれ。東北大学名誉教授。九州大学大学院理学研究科博士課程修了後、東京大学薬学部助手、講師、助教授を務めた後、1992年より東北大学電気通信研究所教授となる。同研究所は日本の大学で唯一の情報通信に関する研究所であり、2007年より2010年まで同研究所所長を務めた。研究分野は、生体・脳の情報処理・制御メカニズム(生体コンピューティングシステム)の研究で、脳科学、生体科学および情報処理・制御の知見を統合させる独自の研究を続けている。
主な実績 2023年 ICTスタートアップリーグ参加
2021年 著書『科学資本のパラダイムシフト:パンデミック後の世界』
2018年 著書『矢野雅文の述語的科学論 (Library iichiko 139)』
2012年 著書『日本を変える。: 分離の科学技術から非分離の科学技術へ』
2007年~2010年 東北大学電気通信研究所長
1992年 東北大学電気通信研究所教授
起業したきっかけ、成し遂げたい目標、創りたい世界 多くの人は眼からくるストレスを我慢して生活していますが、生まれつき光に過敏なために生活に支障をきたしている人も少なくありません。明るさ感の個人差は大きいのですが、個人にとってどのような明るさが適切なのかは調べられていませんでした。日常的に書類やモニターを見る仕事の人で、弊社が開発したレンズを着けるとストレスから解放され、色もはっきり見えるし、楽に書類を見られるようになった方もおられました。私が調べた限り、通常の生活環境下では入力する光の80%程度はカットした方が良い人が約4割程おられます。どこでアーレン症候群(光過敏症)であるのかという線引きはできませんが、日本人の約6%はアーレン症候群であるという報告よりは、はるかに多いと思いました。私たちが開発した測定システムは、光過敏症だけでなく色覚に不具合がある人も同様に測定できますし、色覚も改善されます。我々の定量的な測定方法や補正レンズ、そしてそれを応用したICTのMMI(マン・マシン・インタフェース)は、光過敏症や色覚多型を合わせた約1000万人の日本人にとっても朗報になります。特に子どもたちに対する有効な学習支援になりますので、その人たちの一生にわたってQOL(Quality of Life)を向上させることができるようになります。

Basic Information 基本情報

会社名 イリスコミュニケーション株式会社
代表者名 矢野 雅文
住所 東京都千代田区内神田3-24-4 ナインステージカンダ1F
公式サイト、SNS 公式サイト
IRISHUE 公式サイト
@IRIS_com_KK | X (Twitter)
Instagram
設立日 2014年7月2日

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