STARTUP LEAGUE

HarvestX株式会社

(東京都・文京区)

現在多くの果菜類の植物工場では、一般的な農園と同じようにハチを工場内で飼育して花の授粉を行っていますが、植物工場のような閉鎖空間では、ハチがストレスでうまく飛べなかったり短命になったりするため、受粉率の低下や死骸の腐敗による衛生環境の悪化などが引き起こされています。HarvestXはそれらの課題に対し独自の検出アルゴリズムや高度なロボット制御による授粉ロボットを開発し、その技術で果菜類の植物工場の自動化を加速するソリューションを提供しており、工学×農学による果菜類の完全自動栽培の実現を図っています。
気候変動などの問題によって既存の食料生産方式は危ういものとなっている中、同社はコンピュータ科学とロボット技術を通じて持続可能な農業を実現し、次世代に人類の豊かな食文化を受け継ぐことを目標としています。

New Information新着情報

Technology & Service技術・サービスに関する解説

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工学×農学による果菜類の完全自動栽培で、持続可能な農業を

<スタートアップ解説員の「ココに注目!」>

・東京大学発のコンピュータ科学とロボット技術を通じて持続可能な農業を目指すスタートアップ企業です。農業のフィールドにおいて「安定栽培」「自動化」「省人化」といったキーワードは、よく耳にしますが、事業としてスケールしている印象はまだ少ないかと思います。それは機能が優れていても現場にフィットしたソリューションにはなっていない現状があるためです。
・そんな中、HarvestX社は、大学発の研究シーズを持ちながらも、顧客に向き合い、顧客が求める「植物工場自動化ソリューション」を提供しています。同社は、果菜類の栽培において重要である「受粉」の自動化技術を確立。世界をリードする完全自動栽培で成長を続ける同社にご注目ください。

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InnovationHarvestX株式会社が目指すイノベーション

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ICTを活用したイチゴの収穫量向上のためのIoT水耕栽培制御装置の研究開発

農業のあり方は時代の課題と共に露地からビニールハウスへと移り変わってきた。そして近年では気候変動といった課題が農業に影響を及ぼす中で、外的要因の影響を受けず栽培を行うことが可能な植物工場が注目を浴びている。 一方で、ICTの導入は室温や湿度といった植物工場全体の環境パラメータのやり取りにとどまり、細部への対応ができていない。 ICTスタートアップリーグでは、ICTを活用し、より効率的且つ効果的にイチゴの栽培を行う現場と運用工程をパイプライン化することが可能なIoT水耕栽培制御装置を研究開発する。

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Representative 代表者紹介

代表者 画像 市川 友貴
1997年静岡県浜松市生まれ。千葉工業大学情報工学科卒業。在学時より個人事業主として組み込み機器やFA設計などを請け負う。並行して、東京大学本郷テックガレージにて2018年に HarvestX プロジェクトを立ち上げ、世界初のロボットによるイチゴの授粉に成功。開発した技術を社会に実装するため、2020年にHarvestX株式会社を創業。 2019年度未踏スーパークリエータ認定、2020年度異能vation 異能β認定など。
主な実績 2023年 ICCサミット KYOTO 2023「デザイン&イノベーションアワード」準グランプリ受賞
2021年 Microsoft for Startups に採択
2021年 新型自動栽培ロボット「XV2」を開発
2021年 NVIDIA Inception Program のパートナー企業に認定
2021年 三菱UFJ技術育成財団の「2021年度第1回研究開発助成金」事業採択
2020年 東大 IPC 1stRound に採択
2020年 アグリテックグランプリ「三井化学賞」受賞
子供の頃の夢 科学者として、新たな発明を行い人々の生活をよりよくすることが子供の頃の夢でした。
影響を受けたヒト、モノ、コト ヒト「トニー・スターク」
モノ「コンピュータ」
コト「未踏」
起業したきっかけ、成し遂げたい目標、創りたい世界 幼い頃からもの作りが大好きで、高校在学時からロボットの研修を始め、大学時代はソニーの子ども向けのプログラミング知育玩具の立ち上げのサポートとして、試作品の製作などにインターンのような形で従事してきました。また同時に個人事業主として、農業用の組み込み機器をつくる仕事も受託していました。そういった仕事を通じて農家の方と話をする機会が増え、どのような課題があるのか詳しく伺いながら、それをロボットで解決したいと思ったのがきっかけです。
現在弊社は、閉鎖型空間でイチゴを栽培する植物工場向けに、ロボットとAIを駆使した授粉工程や収穫工程を自動化するソリューションを提供しています。イチゴの生産過程において、栽培自動化のなかで最もネックになる「植物の管理」「授粉」「収穫」の自動化を行い、安定生産を実現しています。
自動化で最も難しいのは、製品として現場で24時間365日耐えられるかどうかというハードルの高さです。製品として完璧に動くのは大前提ですが、1,000台、10,000台と増産した場合に、安定的に動く高い精度を保たなければいけません。
今後も、年々深刻化する気候変動による天候・災害への対応や、栽培する棚のサイズや形状など、あらゆる環境での栽培を可能にし、日本の農家様に役立つ製品としてお届けしていきたいと考えています。将来的には植物工場のみならず、農家のみなさんが長い年月をかけて蓄積してきたノウハウを引き継ぎながら、テクノロジーを利用して助け合い、後世に伝えていけたらと思っています。

Basic Information 基本情報

会社名 HarvestX株式会社
代表者名 市川 友貴
住所 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ 216
設立日 2020年8月

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